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インプラント治療の素朴な疑問

2024年5月21日

こんにちは、こさか歯科クリニックです。

インプラント治療についてよく質問されますが、
「どうして治療に時間がかかるの?」
「インプラントって入れてすぐ歯作れないの?」
という内容は多いですので、この疑問に関するお話です。

 

リアルな治療の感想

 

「思ってたよりラクやった」と治療の感想
埋入して骨にガッチリと結合し自立するのがインプラントの特徴。ほかの歯に負担をかけない点で、代替えのない治療になっています。

歯を失ったとき「ブリッジか、入れ歯か、それとも•・・・」
と、多くのかたが迷うと思います。
インプラント治療は、金属の一部をからだに埋め込み、上部に人工歯を取りつけて使うという特殊な治療法です。残念なことですが、一時期
週刊誌などでバッシングされた影響もあり、「怖いな」と思っているかたもおられるかもしれません。ただ、実際には多くのかたがインプラント
治療を受け「治療してよかった」と喜んでおられるのも事実です。
インプラント治療のいちばんの特長は、埋入した骨にガッチリと結合し自立するということ。つまり、ほかの歯に負担をかけず、傷めずにすむということです。こうした治療は現状ではインプラント治療以外になく、そういう意味で、替えのきかない治療になっています。
ただし点もあります。手術が必要、治療期間が長い、予備治療に時間がかかることもある、そして自費診療である点です。ただ、信頼性の高い材料と機器・器具を使い、検査と治療計画を綿密に行い、感染対策を万全にして、専門的に訓練されたスタッフが治療するとなると、ある程度の費用が生じざるを得ない、というのが私の実感です。
もしインプラント治療に興味があるなら、知識を得てじっくり検討してみてください。不安なまま迷うのも、逆に最初から「インプラントしかない」と決め込むのも、どちらも残念なことだと思います。どの治療を選ぶにせよ、後悔をしないために、まず知ることからはじめましょう。


インプラントはこのように骨に埋入されて、上に被せ物が装着される構造です。


ブリッジは歯がない部分に対し、周囲の歯を削って土台として使います。接着剤で土台に装着をします。


部分入れ歯は取り外し式の歯です。欠損の近くの歯に引っかけをして維持する設計です。

 

なぜ埋入する前の予備治療が大事?

 

インプラントを埋入する準備のために行う予備治療は、すべてのかたに必要なわけではありません。炎症がなく骨量も十分で、条件的に問題がなければ、予備治療が必要ない患者さんもなかにはおられます。
ただ、歯を失うに至った原因によっては、インプラント治療を不利にする状況がお口のなかに生じていることが少なくなく、予備治療が必要になるケースはめずらしくありません。
たとえば、歯周病で歯を失った場合、その周りの歯にも大なり小なり歯周病の炎症が起きています。そこで、まず歯周病をしっかりと治療し炎症を止めなければなりません。周りに細菌感染があっては、インプラントを埋入しても今度はその細菌がインプラントの周りの骨に感染しかねません。もしも感染が起きれば、インプラントとあごの骨は結合せずどんなに巧みな術者でも、治療を成功させることは難しいのです。
また、歯を失うほど歯周病が進行したかたのあごの骨は、炎症によって減ってしまっています。インプラントを安定させるための骨が足りない場合は、再生療法を行い骨を増やす必要があります。こうした予備治療は、インプラント治療を成功させるカギを握っているといっても過言ではありません。
予備治療が必要と診断されたかたは、予備治療の期間を含めた治療計画についてじっくり説明を受け、気がかりなことは遠慮なく質問して治療について検討しましょう。

 

なぜ治療に時間がかかるの?

 

インプラント治療は、インプラント体を埋入してからあごの骨に結合するまでに(多くの因子・条件に左右されますが)おおむね1~4ヵ月かかります。インプラントの改良により、この期間は徐々に短縮してきていますが、それでもこれだけ時間がかかるのにはわけがあります。
インプラント治療は、チタン製のインプラント体とあごの骨がガッチリと結合してはじめて機能しますが、この結合は接着材でつけたり部品をはめ込むのではなく、骨の生体反応によるものなのです。つまり、インプラント治療を成功させるには、骨の自然治癒力を見守いじっくりと待つことが不可欠。治療に時間がかかるのはそのためです。

 

タバコを吸ってるけど大丈夫?

 

喫煙はインプラント治療の大敵です。
インプラントを入れると決めたらぜひ禁煙しましょう。「禁煙はどうしても無理」というかたは、せめて術前・術後の数週間、喫煙本数を可能な限り減らしてください。喫煙は、歯ぐきの傷の治りを遅らせ感染のリスクを高めるばかりか、骨の結合を遅らせて治療の邪魔をします。ぜひご協力をお願いします。
▪️治療に不適応なケースとは?
●成長過程にあるかた
●免疫不全症のかた
●抗がん剤で治療中のかた
●放射線療法を受けているかた番
●ホルモン療法を受けているかた
●チタンアレルギーのかた
●骨粗しょう症のお薬を多量、長期にお使いのかた
●また、全身疾患の病状を良好な状態にコントロールできていないかたなどはインプラント治療に不適応な場合があります。なお、全身疾患のある患者さんの場合、歯科医師が主治医と連絡をとり、治療が可能かどうかを確認して進めさせていただきます。
▪️手術後の痛みや腫れは?
痛みの感じかたは個人差があるので一概には言えないのですが、再生療法などをしていない通常のインプラント治療であれば、術後1日ほど軽く痛む程度でしょう。免疫応答がさかんな若い人ほど腫れやすいですが、腫れが引くのも早く、年齢が高いほど腫れは少ないー方、腫れが引くのは遅くなります。しかし、痛みが治まってきていれば心配いりません。痛みが増すようでしたら、治療を受けた歯科医院で診てもらいましょう。

 

インプラントが壊れたら?

 

インプラントの構造でいちばん壊れやすいのは、上部構造(被せ物)です。インプラントで強く噛めるようになるうえ、天然歯のときにはあった噛む力を感じる歯根膜がないため、噛む力の加減が働かず、上部構造が欠けたり割れたりしやすいのです。インプラント体が壊れたわけではないので、上部構造だけの修理・交換で対応できます。ご安心ください。

 

治療期間中に仮歯は入れられる?

 

これはケースバイケースです。患者さんがお困りにならないようさまざまな工夫をさせていただきますが、難症例の場合、治療を成功させるために、入れ歯も仮歯も使わずにそっとしておく期間もあるからです。入れ歯や仮歯を使えない期間があるかどうかについても説明を受け、それも含めインプラント治療を選択するかをお考えいただければと思います。

 

インプラントが結合しなかった?

 

しっかりとした検査と診断、予備治療を終えて治療をしているのであれば、もし結合しなかった場合でも、早期に抜いて再治療をすることができます。あごの骨の穴は数カ月でもとどおりにふさがりますので、それを待って再埋入を行います。順調に結合が進むよう、「手術したところで噛まない」などの歯科からのお願いごとに注意してお過ごしください。

メインテナンスでお会いしょう!
ンプラントは人工の歯だから、「もうこれでむし歯にも歯周病にもならない」と思っているかたもおられるかもしれません。たしかに、インプラントはむし歯にはなりません。でも歯周病にはなります。放っておくと、歯周病とそっくりの病気、「インプラント周囲炎」という病気になってしまうのです。
インプラント周囲炎とは、インプラントを支えるあごの骨に炎症が起きる病気。天然歯のときと同様、インプラントの周りに歯石がついて、プラークがたまることによって起きます。そこで、インプラント治療が終わったら、今度は治療のためでなくメインテナンスのために、ぜひ歯科医院に定期的においでください。
メインテナンスでは、毎日の歯みがきやフロスでプラークがきちんと取れているかのチェックや、ご自分に合った歯みがきの仕方を教わることができます。インプラントにプラークや歯石がこびりつかないように、クリーニングも受けられます。
また、インプラントが入ると、つい強い力で噛んでしまうので、もしも噛み合わせが悪くなっていると、上部構造の欠けやネジのゆるみにつながりやすいのです。噛み合わせのチエックをすることで、そうしたリスクの軽減ができます。
インプラント治療は、入れたら終わりではありません。快適に使い続けるには、むしろ入れてからのお手入れが重要です。放っておいてインプラントの周りがプラークや歯石だらけになると、今度はインプラントの周りに炎症が起き、あごの骨との結合が失われて、せっかくの治療が機能しなくなってしまいます。
治療が終わったら、今度はメインテナンスでお会いしましょう。歯科医院とのお付き合いを予防中心に変えると、インプラントの快適な状態を長く維持できるだけでなく、残っている周りの歯の健康も、歯科のプロフェッショナルといっしょに守ることができます。
インプラント治療の終了を機会に、歯科医院とのあたらしいお付き合いをはじめましょう。

私たちのクリニックのインプラント治療については
こちら
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